小児期の上顎前突の治療は下顎の前方成長誘導が重要  album 266

出っ歯(上顎前突)の治療というと上顎の前歯を後退させる事にと思っていませんか。勿論、上顎前歯を後退させることは必要ですが、下顎の成長発育期にある小児期において上顎の奥歯の咬み合わせ(咬合平面)を適正化する事により後退した下顎を前方に発育させることはとても大切であると考えています。下顎が後退した状態とは、簡単に言うと顎無し顔貌と言うことです。下顎が後退した状態を放置して上顎前歯を後退することにとらわれると上下顎が後退して口元のハリがなくなり老け顔になってしまいます。下顎を十分に前方に誘導し発育させることは顎関節の圧迫を取り除く事につながり、将来の顎関節症発症のリスクを少なく出来ます。
それでは出っ歯を気にして来院した小学校2年生の症例をご覧下さい。

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上顎の奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化するワイヤー矯正によって、後退した下顎が前方に誘導され発育していく様子をご覧下さい。

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上顎の奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化するワイヤー矯正によって、後退した下顎が前方に誘導され発育していく様子をご覧下さい。

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奥歯の高さを適正化して深すぎる咬み合わせを改善しています。

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初診時かなり小さい上顎で舌が上顎の口蓋に収まるスペースが足りません。これでは舌が後下方に押し込まれ喉の奥の気道が狭くなり鼻呼吸が出来ません。当院では、初めに上顎の歯槽骨形態修正を行い舌が収まるスペースを確保しながら口腔筋機能療法(MFT)を行い航空周囲筋のアンバランスを改善して不正咬合の根本原因の改善を目指したいます。

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上顎が小さいと必然的に下顎も狭くなり下顎前歯も凸凹になります。下顎のアーチを改善する為には同時に上顎の歯列を拡大して整える必要があります。下顎だけ広げても意味がありません。

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