すきっ歯が気になる album 175

顎の形は何処まで変えられるのか!
(歯槽骨形態修正の実際) その 54

今回紹介する症例は、すきっ歯が気になる小学校3年生の小児の患者さんです。すきっ歯だからと言って全ての歯が小さく顎が大きいとは限りません。初めに小児矯正(1期治療)で、前歯4本を並べるために歯槽骨形態修正をして顎を広げています。その後、小学校6年生ぐらいで永久歯の犬歯が萌出してきましたが十分なスペースがなく八重歯になりましたが、マウスピース型の筋機能矯正装置(トレーナーシステム)を就寝時継続して使用したところ筋肉のバランスがとれた位置に歯が配列されました。これは、乳臼歯が下から萌出する永久歯の小臼歯の大きさよりも大きいためにできるリーウエイスペースを利用して犬歯が理想的な位置に移動したと考えられます。この様に、1期治療終了後も咬合誘導・咬合育成を継続して行うことは重要です。この患者さんは、仕上げの2期治療を行う必要がありませんでした。。
それでは実際の症例をご覧下さい。

<追伸>
当院の「歯を抜かない矯正歯科の症例写真」です。
このalbumシリーズのコンセプトはalbum1に掲載しています。

歯列矯正治療をお考えの方、是非ご覧ください。
「albumシリーズのコンセプト(2019年3月17日掲載)」

photo 893

1期治療後に萌出してきた永久歯の犬歯がリーウエイスペースを利用して自然に並んでいく様子をご覧下さい。当院では、1期治療終了後も通院可能であれば継続して咬合誘導・咬合育成を行うことを勧めています。この様に最小限の矯正歯科的な介入により、自然で美しい歯並びを獲得できる場合があります。八重歯矯正では、できるだけ早めに矯正治療を開始することにより外科的侵襲が少ない方法で矯正治療を終えることができる可能性があります。

小児矯正(子供の矯正)咬合誘導 咬合育成 マウスピース矯正 歯を抜かない非抜歯矯正 八重歯矯正

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下顎もこのままでは永久歯も八重歯になりそうです。1期治療として歯槽骨形態修正をして顎を広げ犬歯の萌出スペースを獲得しました。その後、中学生になるまでマウスピース型の筋機能矯正装置(トレーナーシステム)を用いて咬合誘導をしています。

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八重歯が自然に並んでいく様子をご覧下さい。下顎のずれも改善して行きました。

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犬歯がリーウエイスペースを利用して自然に並んでいく様子をご覧下さい。

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犬歯がリーウエイスペースを利用して自然に並んでいく様子をご覧下さい。

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初診時は、下顎が後退して出っ歯(上顎前突)でした。トレーナーシステムによる咬合誘導・咬合育成により前歯が凹んで下顎が前方に誘導されていきます。

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初診時は、下顎が後退して出っ歯(上顎前突)でした。トレーナーシステムによる咬合誘導・咬合育成により前歯が凹んで下顎が前方に誘導されていきます。

矯正症例集閲覧に当たって
顎の大きさを歯槽骨の形態修正によって大きく広げ、適切な咬合誘導・咬合育成を行えば、成長発育期の小児の場合、顎の骨の成長発育を促す事は出来ます。
また、顎骨や顎関節の成長発育が期待出来ない成人においても、ある程度までなら歯槽骨の形態修正によって顎を広げて、歯を並べるスペースを確保することができます。
但し、個人個人の顎の形態・大きさ・歯槽骨の幅・歯軸等は異なりますので、歯槽骨の形態修正には限界があります。
全ての症例が、非抜歯で矯正できるわけではありません。
現在当院では、「できるだけ歯を抜かない非抜歯矯正治療」を実践するために、最新の歯科用CTを導入し、歯の移動を制限する様々な解剖学要因(歯槽骨の幅・歯根の3次元的な位置・顎l骨の3次元的形態・歯根尖と切歯管の3次元的な位置関係等)を慎重に分析しています。

顎が小さくて歯が並ばない時の対処法
①顎を徐々に広げる側方拡大(歯槽骨形態修正)
②臼歯を後方移動
③歯の間をやすりで削り(最大で約0.5㎜)スペースを創るIPR(InterProximal Reduction)
④小臼歯を抜歯して歯を並べる
⑤急速拡大(上顎の正中口蓋縫合が未だ癒着していない小児の上顎を急速に広げ、縫合を開いて新生骨を添加する)
の5つの方法があります。
当院では主に①②③の方法を採用しています。
(上顎大臼歯に近心回転が認められる時は、その改善もスペース獲得には有効)

矯正治療には、いくつかのリスクと副作用が有ります。
矯正治療をお考えの方は、下記の記事をご参照ください。
「矯正歯科治療で生じうるリスクや副作用について」(クリックHere)

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