外科矯正(顎切り)を行わない受け口(反対咬合)治療とは album 222

出来れば外科矯正(顎切り)は避けたい。これは受け口(反対咬合)の治療を受ける患者さんだけではなく、矯正歯科治療を行う歯科医師も同じです。しかし、重度の骨格性反対咬合の場合、理想的な咬合を構築する為には外科矯正治療を選択せざる得ない場合も多くあります。
当院では、自分の子供にしたくない治療は出来るだけしないようにしていますので、反対咬合は出来るだけ早めに治療を開始して、下顎の前方成長が助長される要因を排除し(遺伝的要因の排除は不可能)、骨格的な要因の重症化を防ぎ、外科矯正が必要となることのないように取り組んでいます。
それでは、成人まで反対咬合の治療をする事なく重度の骨格性反対咬合になってしまい、外科矯正(顎切り)を宣告されたら他に選択肢はないのでしょうか。
当院では、そのような場合も決して諦めないで、なるべく外科矯正を行わない反対咬合の治療を行っています。顔が変形した骨格性反対咬合でもある程度までなら改善できる可能性があります。
それは、奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化して、下顎を後方回転させ反対咬合を改善する方法です。


治療前             治療後

奥歯のかみ合わせ(咬合平面)と上下顎を結んだ点線(A-B平面)のなす角度を適正化して、安定した正常なかみ合わせを構築する事が出来ました。また、治療前後の上下の犬歯の位置の違いもご覧下さい。(非抜歯・非外科矯正治療・インプラントアンカー不使用)

それでは実際の治療をご覧下さい。

重度の骨格性反対咬合ですが、咬合平面・咬合高径を適正化してシンプルなゴムメタルを用いたワイヤー矯正により反対のかみ合わせを改善する事が出来ました。外科矯正(顎切り)の治療を決断できず反対咬合で悩んでいる方、一度ご相談下さい。

<参考>
ゴムメタルとは
ゴムメタルはトヨタグループの豊田中央研究所で開発された新しいチタン合金です。柔らかく、しなやかでありながら高強度でコシが強いという特性を持っており、ゴムのような性質を持つ不思議な合金ということから『ゴムメタル』と名付けられました。
最適な弾性力と継続的な矯正力を持つゴムメタルワイヤーであれば、矯正治療の初期段階からフルサイズのワイヤーを適応させることが可能です。太いワイヤーであっても痛みを軽減することができ、かつ治療期間を最短にすることができます。
(JM ORTHOのHPより引用)

 

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奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合高径)を適正化して、下顎を後方に適応させ骨格性反対咬合を改善しました。また、顔貌の改善もできました。(非抜歯・非外科矯正治療・インプラントアンカー不使用)

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奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合高径)を適正化して、下顎を後方に適応させ骨格性反対咬合を改善しました。また、顔貌の改善もできました。(非抜歯・非外科矯正治療・インプラントアンカー不使用)

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シンプルなゴムメタルによるワイヤー矯正のみで咬合高径と咬合平面を適正化し正常なかみ合わせを構築することが出来ました。
安定したかみ合わせを構築する為には、顎関節の動きを考慮した適切な咬合平面・咬合高径の再構築が重要と考えています。

photo 1194

凸凹な歯並び(叢生)を改善し、整った歯並びを構築することが出来ました。
(非抜歯・非外科矯正治療・インプラントアンカー不使用)

photo 1195

凸凹な歯並び(叢生)を改善し、整った歯並びを構築することが出来ました。
(非抜歯・非外科矯正治療・インプラントアンカー不使用)

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

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