小児の受け口(反対咬合)治療は、筋トレの継続が大切 album 221

今回は、受け口を気にして来院した小学校5年生の男の子の症例です。男の子の場合は、下顎の成長は身長の成長発育と相関関係がありますので、一般的には18から20歳位まで続きます。女子の場合は、14から15歳位まで下顎の成長は続きます。従って、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に1期治療を行った後も継続した経過観察が必要となります。当院では、1期治療で反対のかみ合わせを改善した後も、筋機能矯正装置を用いて出来るだけ下顎の成長発育をコントロールするようにしています。継続した咬合誘導・咬合育成が大切です。

初診時、下顎が左に2㎜程ずれています。このまま、経過を見ていくだけでは顔が左側に曲がって変形し骨格的な問題に発展して、外科矯正治療が必要となる場合もあります。1期治療により、反対のかみ合わせと下顎のずれを改善する事が出来ました。

1期治療で反対のかみ合わせを改善した後、筋機能矯正装置で筋肉のバランスを整えながら安定した歯並びを構築していきます。

それでは実際の治療経過をご覧下さい。

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1期治療で反対のかみ合わせを改善してから、筋機能矯正装置で継続した筋トレを行い口腔周囲筋のバランスを整えながら安定したかみ合わせを目指します。反対咬合の患者さんは下唇周囲の筋肉の緊張が足りませんので、下唇周囲の筋肉を強化することにより下顎の成長を出来るだけ抑制していきます。それとは逆に、上唇の周囲の筋肉は過緊張が見られ成長発育を阻害する要因となっていますので、上顎骨の正常な発育を促す為に上唇付近の筋活動を抑えるようにしていきます。

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1期治療後の継続した筋トレにより奥歯のかみ合わせが徐々に安定していく様子をご覧下さい。

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1期治療後の継続した筋トレにより奥歯のかみ合わせが徐々に安定していく様子をご覧下さい。

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反対のかみ合わせにより抑制された上顎の発育が1期治療で反対のかみ合わせを改善した後、徐々に筋肉のバランスが整った位置に再配列されていきます。舌を挙げるトレーニングはとても大切です。

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下唇周囲の筋肉を強化することにより、下顎の前方成長をコントロールしています。

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

過去の症例はこちら

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