受け口(反対咬合)の治療は、治療開始時期が大切 album 223

反対咬合の治療は、顔が変形して骨格的な問題が重症化する前に行う事がとても大切です。骨格的な問題が大きくなればなるほど治療はより複雑になり、それだけ治療に伴うリスクが高まります。重度の骨格的な不正咬合となれば外科矯正(顎切り)が必要となる場合があります。今回は、顔が変形して骨格的な問題が大きくなる前に当院を来院した二人の患者さんの症例を見て頂きます。

<参考>

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受け口を気にして来院した14歳の男子学生です。男性の場合は下顎は18から20歳位まで発育します。来院時にはそれ程顔の変形は見られませんでした。骨格的な問題が少なかったので、治療は1年6ヶ月程で終了しました。来院する時期が後4年ほど遅れていれば下顎がもっと成長して顔が変形していた可能性があります。そうなると治療期間も長くなりより複雑でリスクの高い治療となることが考えられます。

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上記の症例の治療前後の歯並びをご覧下さい。骨格的な問題が少ない場合、短期間で均整のとれた歯並びを構築することが出来ます。

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受け口を気にして来院した8歳の小児です。乳歯と永久歯が混在していますので、1期治療となります。骨格的な問題は余りありませんでしたが、下顎が左に2㎜ほどずれ顎偏位が見られました。来院がもしもっと遅れていたら、顎が左にずれて顔が変形していた可能性があります。治療期間は2年ほどかかりましたが、下顎のずれと反対のかみ合わせを改善する事が出来ました。反対咬合の治療は、下顎の成長発育を考慮してできるだけ早い時期に始める事が大切です。

photo 1199

上記の症例の治療前後の写真です。1期治療終了後は筋機能矯正装置を用いて、出来るだけ下顎の成長を抑制し、上顎の発育を促進するように致しました。

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

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