受け口(反対咬合)に伴う下顎のずれ(顎偏位)の治療は大変 album 228

今回は、受け口(反対咬合)を気にして来院した6歳の小児の症例を紹介します。反対咬合の治療は、かみ合わせを改善するのはそれ程大変な事ではありません。反対咬合に伴う下顎のずれ(顎偏位)を改善するのが難しい場合があります。反対のかみ合わせを改善すると自然に下顎のずれが改善する場合もありますが、顎関節の動きに問題があるととても難しい症例となります。それでは乳歯が残っている時期に行う1期治療の結果を見て下さい。



反対のかみ合わせは改善しましたが下顎のずれはもう少し改善が必要です。この症例では左側の顎関節に問題があり、如何しても正中を合わせることが出来ませんでした。下顎のずれを放置するとやがては顔が変形する顎変形症になる恐れがあります。従って、全ての永久歯が萌出するまで継続した咬合誘導・咬合育成が必須となります。下顎の成長発育がピークを迎える時期に合わせて、仕上げの治療(2期治療)を行う必要があります。

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下顎はかみ合わせの低い方にずれて行く事が多いと言われています。下顎が右にずれていますので、右側の奥歯のかみ合わせを高くして下顎を左に誘導しました。しかし、奥歯の乳歯が抜けるに連れてかみ合わせのバランスが崩れ再び右に下顎がずれてきています。顎関節の動きを見ると右側に制限があるようです。顎関節の運動制限がある症例は完全に顎偏位を改善できない場合もあります。

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奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化して下顎を後方に誘導しています。1期治療終了後は筋機能矯正装置を用いて咬合誘導・咬合育成を行っています。

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下顎前歯の凸凹な歯並び(叢生)については、歯槽骨の形態修正を行い下顎を拡大し治療しました。

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