受け口(反対咬合)は顎偏位を伴うことが多いので要注意 album 229

今回紹介する症例は、受け口を気にして来院した小学校2年生の小児です。反対のかみ合わせで先ずは気にするのが審美的な問題です。しかし、反対咬合の改善は他にも色々意義のあることなのです。早期に反対咬合を改善でき前歯で噛むことが出来るようになれば上顎骨の成長発育を促す事が出来る可能性があります。上顎骨の成長発育は10歳位までと言われており早期治療が大切と考えております。これに対して下顎の成長発育は性別によって異なるという特徴があります。下顎成長は身長の発育と同じで女性の場合は14歳ぐらい、男性の場合は18歳位がピークと言われています。従って男性の方が長期的に経過を見ていく必要があります。上下顎共に成長発育があリますので、下顎が左右にずれている状態(顎偏位)を伴っている場合は、やがては顔が曲がり(顎変形症)骨格的な問題となってくる恐れがあります。それでは治療の結果をご覧下さい。

初診時、下顎が左側に2㎜ほどずれています。このまま放置すると顔が左に曲がってきます。適正な咬合誘導・咬合育成により反対のかみ合わせ改善に連れて改善致しました。当院では、1期治療終了後も口腔筋機能療法(MFT)を併用して筋機能矯正装置を用いた治療を継続しています。安定したかみ合わせを獲得する為には、舌のポジションと口腔周囲筋のバランスが大切です。

<参考>

筋機能矯正装置(トレーナーシステム)を用いた咬合誘導・咬合育成について

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下顎のずれが改善して行く様子をご覧下さい。

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適切な奥歯の高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)の付与により、下顎が徐々に後方に移動して上顎骨が発育していく様子をご覧下さい。

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適切な奥歯の高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)の付与により、下顎が徐々に後方に移動して上顎骨が発育していく様子をご覧下さい。

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適切な奥歯の高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)の付与により、下顎が徐々に後方に移動して上顎骨が発育していく様子をご覧下さい。

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適切な奥歯の高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)の付与により、下顎が徐々に後方に移動して上顎骨が発育していく様子をご覧下さい。

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舌が上顎の口蓋の正しい位置に導かれ、歯列が整って行く様子をご覧下さい。上顎犬歯のスペースを創り出す事により八重歯になるリスクを回避することが出来ました。当院では、1期治療終了後、口腔筋機能療法(MFT)を併用して筋機能矯正装置を用いて継続した筋トレを行っています。歯列の安定は、舌のポジションと口腔周囲筋のバランスが大切であると考えています。

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下顎は幅が足りませんので下の前歯が凸凹(叢生)です。拡大床により側方拡大を行って顎の大きさを広げています(歯槽骨の形態修正)。


<補足>
上下顎の成長発育についてとても参考になる資料があります。下記をご覧下さい。
要点
①上顎骨の成長は神経系型と一般型(身長)の中間型であるが、下顎骨は一般型(身長)の成長に類似した曲線を示す
②上顎骨の成長はほぼ10歳頃までに終わる
③下顎の成長時期は特に男女で著しい差がみられる。女子は12歳前後が成長のピークで、15歳位まで発育する。男子は15歳前後がピークで17歳位まで成長する。
④顎顔面頭蓋の成長は、脳頭蓋、上顎骨、下顎骨の順に成長が終了する。

(歯科矯正治療開始のタイミング−早期矯正治療は有効?—大阪歯科大学 歯科矯正学講座准教授 西浦 亜紀(大45)より引用)

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

 

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