顎関節に運動制限がある反対咬合治療は難しい album 241

今回は、受け口を気にして来院した小学校2年生の小児の症例を紹介します。術前に行う顎関節の検査で右顎の動きが左側に比べて運動制限が見られました。主訴である反対の咬み合わせは半年で改善する事は出来ました。しかし、右側に3㎜ほど下顎のずれ(顎偏位)が見られ、その改善のために左側の奥歯の高さ(咬合高径)を左側より高くして筋機能矯正装置で咬合誘導・咬合育成を約3年間試みましたが、如何しても改善が見られませんでした。顔が歪むほどの顎変形症は見られませんが、永久歯が全て萌出したらワイヤー矯正で顎偏位の改善を予定しています。当院では、小児の反対咬合の治療で大切であると考えているのは、10歳頃で発育のピークを迎える上顎骨を十分に発育させることです。この事により、将来的に外科矯正を回避できる可能性が増すと考えています。勿論、下顎の発育についても低位舌の改善を行い、口腔周囲筋のバランスを整える事により出来るだけ前方成長を促す要因を排除するようにしています。多くの場合、受け口になる小児は下唇の周りの筋肉の緊張が上唇周囲の筋肉に比べ弱いのであります。
上唇付近の筋肉の過緊張は上顎の前方成長を阻害します。それに対して下唇付近の筋肉の緩みは下顎の前方成長を促す要因となります。
それでは実際の治療経過をご覧下さい。

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反対の咬み合わせは半年の治療で改善しました。しかし、右側に3㎜ほどシフトした下顎の偏位は中々改善が見られませんでした。恐らく、右側の顎関節に運動制限があるためと思われます。スムーズな顎関節の動きは顎の成長発育にとってとても大切です。上顎右側の側切歯に矮小歯が見られます。全ての乳歯が抜けて永久歯が萌出してから行う2期治療においても左右対称に歯を配列するには難しい症例です。

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主訴である反対の咬み合わせは、半年の治療で改善しました。徐々に咬み合わせが緊密になって行く様子をご覧下さい。

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主訴である反対の咬み合わせは、半年の治療で改善しました。徐々に咬み合わせが緊密になって行く様子をご覧下さい。

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主訴である反対の咬み合わせは、半年の治療で改善しました。徐々に咬み合わせが緊密になって行く様子をご覧下さい。

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主訴である反対の咬み合わせは、半年の治療で改善しました。徐々に咬み合わせが緊密になって行く様子をご覧下さい。

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約三年間の治療により十分な上顎の成長発育を促す事が出来ました。犬歯の萌出スペースも十分に出来ました。これでで八重歯を回避できます。

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下顎の前歯の歯並びについては、筋機能矯正装置をムーシールドからトレーナーシステムに変えることにより改善していく予定です。

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

過去の症例はこちら

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