1期治療終了後の筋機能矯正装置によるコントロールの限界 album 248

今回は、反対の咬み合わせを気にして来院した小学校2年生の小児の矯正治療について見ていきます。治療開始から約2年間で前歯の歯並びとかみ合わせを改善し1期治療を終えることが出来ました。その後、顎の成長発育が終わるまで取り外しの筋機能矯正装置を用いながら口腔筋機能療法(MFT)のトレーニングを行って経過観察していくことに致しました。しかし、この筋機能矯正装置は正しい使用法と使用時間に効果が依存する欠点があります。今回の症例では、使用時間が短く、十分な下顎の成長コントロールと上顎の成長発育を促す事が余り出来ませんでした。このままの状態が続くと、反対咬合が再発し、下顎のずれ(顎偏位)が進行して顎変形症になる恐れがあります。反対咬合の治療では、1期治療終了後の管理が2期治療の治療期間や仕上がりに大きく影響を及ぼします。従って、この移行期間の咬合誘導・咬合育成を継続して行う事がとても大切です。それでは実際の治療経過をご覧下さい。

photo 1394

約2年間の1期治療で前歯の歯並びと反対の咬み合わせを改善しました。その後、筋機能矯正装置と口腔筋機能療法(MFT)によって下顎の成長をコントロールしていますが、使用時間が短くガムトレーニングも積極的に行って頂けません。この時期を乗り切ることがとても大切です。

photo 1395

約2年間の1期治療で前歯の歯並びと反対の咬み合わせを改善しました。その後、筋機能矯正装置と口腔筋機能療法(MFT)によって下顎の成長をコントロールしていますが、使用時間が短くガムトレーニングも積極的に行って頂けません。この時期を乗り切ることがとても大切です。

photo 1396

約2年間の1期治療で前歯の歯並びと反対の咬み合わせを改善しました。その後、筋機能矯正装置と口腔筋機能療法(MFT)によって下顎の成長をコントロールしていますが、使用時間が短くガムトレーニングも積極的に行って頂けません。この時期を乗り切ることがとても大切です。

photo 1397

約2年間の1期治療で前歯の歯並びと反対の咬み合わせを改善しました。その後、筋機能矯正装置と口腔筋機能療法(MFT)によって下顎の成長をコントロールしていますが、使用時間が短くガムトレーニングも積極的に行って頂けません。この時期を乗り切ることがとても大切です。

photo 1398

1期治療で反対の咬み合わせ・歯並び・下顎の顎偏位を改善しました。しかし、その後筋機能矯正装置の使用時間が短く、口腔筋機能療法(MFT)も熱心に行って頂けませんでした。その結果、下顎は右側にずれていきました。1期治療終了後の咬合誘導・咬合育成はとても大切です。この事により2期治療の必要性がなくなることもあります。
矯正治療は患者様の協力無しには完結できません。1期治療終了後、下顎の成長発育が終了するまでの間は、気を緩めず矯正医の指示に従って継続して努力する必要があります。特に顎偏位は進行すると顎変形症になる場合があります。2期治療で外科矯正(顎切り)を避けるためにも是非頑張って頂きたいと思います。

photo 1399

上顎は低位舌改善のために舌が収まるスペースを確保する為、前方と側方に大きく拡大しています。

photo 1400

下顎の前歯の並びを改善する為に、アーチを側方に拡大しています。

 

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

過去の症例はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA