今回は、出っ歯を気にして来院した小学校2年生の症例です。出っ歯になる人は多くの場合、習慣性の口呼吸が認められ舌が口蓋の正しい位置に収まらず異常な嚥下癖があり、上唇周囲の筋肉が緩んで締まりがなく下唇周囲の筋肉に強い緊張が認められます。頤(おとがい)筋の緊張した状態はその形態から梅干しが見られると言われています。それでは、口腔周囲筋の筋トレを行い何処まで出っ歯(上顎前突)が改善されるか実際の治療をご覧下さい。治療に筋機能矯正装置(トレーナーシステム)と口腔筋機能療法(MFT)を用いて咬合誘導・咬合育成を行いました。
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上唇の筋肉の緩みが改善し下唇の緊張も少なくなり、上の前歯が後退して下顎が前方に誘導され出っ歯(上顎前突)が改善されていきます。
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上唇の筋肉の緩みが改善し下唇の緊張も少なくなり、上の前歯が後退して下顎が前方に誘導され出っ歯(上顎前突)が改善されていきます。
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上唇の筋肉の緩みが改善し下唇の緊張も少なくなり、上の前歯が後退して下顎が前方に誘導され出っ歯(上顎前突)が改善されていきます。
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上唇の筋肉の緩みが改善し下唇の緊張も少なくなり、上の前歯が後退して下顎が前方に誘導され出っ歯(上顎前突)が改善されていきます。
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左右の奥歯の高さが異なり下顎が右側にずれています(顎偏位)。顎偏位は早期に改善しないと顔が曲がり顎変形症に発展する場合があります。左右の奥歯のかみ合わせの不調和が改善され顎偏位が自然に改善していく様子をご覧下さい。
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上顎の大きさが小さく舌が口蓋
+の正しい位置に納まりません。筋機能矯正装置の使用と舌を挙げるトレーニングによって口腔周囲筋のアンバランスが改善され均整の取れた歯並びを得る事が出来ました。
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上顎の歯並びが改善するにつれて下顎のアーチホームも美しく改善されていきます。
この様に出っ歯(上顎前突)を改善する為には近位区のバランスを整える筋トレがとても大切です。
ただし、マウスピース型の筋機能矯正装置を装着するだけで全ての上顎前突が改善する事はありません。正しい診断に基づき適切な装置の選択が必要となります。
<参考>
「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)