今回は、出っ歯とすきっ歯を気にして来院した小学校2年生の小児の症例です。出っ歯には上顎骨の過成長による骨格性のものと下顎が後退して相対的に出っ歯になる場合があります。今回の症例は、セファロ分析で骨格を調べてみると上顎骨の過成長は見られず下顎の位置が後退した事により出っ歯になっている事が分かりました。そこで1期治療で奥歯の咬み合わせ(咬合平面)を顎関節の運動路を考慮して適正化する治療を行いました。更に咬み合わせも深すぎるので奥歯の高さ(咬合高径)も挙上しました。その後、筋機能矯正装置を用いて下顎と顎関節の正常な発育を促すよう咬合誘導・咬合育成を行っています。この事により後退した下顎は前方に発育し、後方に押し込められ過剰な負担が加わっていた顎関節の負担を少なくすることが出来ました。
photo 1569
後方に押し込められた下顎が咬合平面と咬合高径の適正化によって、前方に誘導されていく様子をご覧下さい。
photo 1570
後方に押し込められた下顎が咬合平面と咬合高径の適正化によって、前方に誘導されていく様子をご覧下さい。
photo 1571
後方に押し込められた下顎が咬合平面と咬合高径の適正化によって、前方に誘導されていく様子をご覧下さい。
photo 1572
後方に押し込められた下顎が咬合平面と咬合高径の適正化によって、前方に誘導されていく様子をご覧下さい。
photo 1573
深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)は、顎関節の大きな負担をかけ正常な発育を阻害します。顎骨や顎関節が成長発育期にある小児のうちに改善する事により正常な発育を促す事が大切と考えています。
photo 1574
舌が正しい位置に収まることが出来るように歯槽骨の形態修正を施し顎を広げてから、口腔筋機能療法(MFT)で筋トレをしています。
photo 1575
深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)により舌側に倒された前歯が前方に移動していく様子をご覧下さい。
<参考>
「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)