小児矯正における3次元的な咬み合わせの改善について 【album 286】

顎の大きさが小さいと側方に2次元的に側方に拡大する事が多く行われます。しかし、理想的な咬み合わせを作り上げるには、奥歯のかみ合わせ(咬合平面)と奥歯の高さ(咬合高径)を適正化し、下顎の位置を顎関節に過剰な負担が加わらないような位置に誘導して3次元的に咬み合わせを構築することが大切であると考えています。下顎の位置と咬合平面は密接な関係があります。個々の骨格に合わせた咬合平面を構築していくことは、顎と顎関節が発育途上にある小児において可能な治療です。勿論、成人矯正においてもある程度までなら咬合平面と咬合高径を適正化する事により、下顎の位置を変えることが出来ます。
出っ歯(上顎前突)や受け口(反対咬合)の治療では、咬合平面と咬合高径を適正化して下顎の位置を変える治療により外科矯正を回避できる可能性があります。出来れば抜歯や外科矯正は避けたいと考えています。

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出っ歯と下顎の前歯の咬み合わせを気にして来院した小学校4年生の小児の症例です。上下顎共に尖形の歯並びでしたので、歯槽骨形態修正を施し側方に顎を拡大して歯並びのアーチを整えました。

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側方への顎の拡大で、歯並びのアーチを整える経過をご覧下さい。

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側方への顎の拡大で、歯並びのアーチを整える経過をご覧下さい。

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上下的には咬み合わせが深すぎます。ワイヤー矯正治療により奥歯のかみ合わせを高くし、前歯を圧下する治療を行い深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)を3次元的に改善しました。

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奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化し、深すぎる咬み合わせを改善しながら、下顎の位置を前方に適応させました。

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奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化し、深すぎる咬み合わせを改善しながら、下顎の位置を前方に適応させました。

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咬合平面と咬合高径の適正化により、出っ歯(上顎前突)と深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)が改善していき行く様子をご覧下さい。

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咬合平面と咬合高径の適正化により、出っ歯(上顎前突)と深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)が改善していき行く様子をご覧下さい。

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

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