小児矯正1期治療後の咬合誘導・咬合育成について【album 293】

今回は、上の前歯の歯並びを気にして来院した小学校2年生の小児の症例を通して、乳歯が残っている状態で矯正治療を開始した場合、どのように永久歯のかみ合わせを完成させていくか見ていきたいと思います。
乳歯と永久歯が混在する小学校4年生ぐらいまでに矯正治療を開始した場合、前歯の歯並びを奥歯(第一大臼歯)の咬み合わせの改善を目的とした1期治療を行う事になります。また、全ての乳歯が抜け後続永久歯が萌出するまでの期間は、仕上げの治療(2期治療)は開始できません。当院では、2期治療に移行して仕上げる場合もございますが、出来るだけ1期治療後も咬合誘導並びに咬合育成を継続して行い2期治療を行わなわなくても満足のいく咬み合わせを作るように取り組んでいます。それでは具体的な治療経過についてご覧下さい。

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1期治療で前歯の歯並びと奥歯のかみ合わせを整え、その後リテーナーを使用しながら口腔筋機能療法(MFT)を行い唇を閉じる筋肉と舌を挙げる筋肉を整えるようにして咬合誘導・咬合育成を行います。乳臼歯が抜けて後続永久歯が萌出して咬合するまでの期間はとても大切と考えています。また、八重歯を回避する為に、当院では1期治療で犬歯の萌出スペースを確保するようにしています。

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1期治療後に乳臼歯が抜け後続永久歯が萌出して咬合するまで、リテーナーを使いながら口腔筋機能療法(MFT)と咀嚼訓練を継続して行っています。側方歯群が徐々に正しい位置に誘導され咬合していく様子をご覧下さい。

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1期治療後に乳臼歯が抜け後続永久歯が萌出して咬合するまで、リテーナーを使いながら口腔筋機能療法(MFT)と咀嚼訓練を継続して行っています。側方歯群が徐々に正しい位置に誘導され咬合していく様子をご覧下さい。

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1期治療後に計測した咬合誘導並びに咬合育成により筋肉のバランスがとれた位置に歯が自然に配列され咬合していく様子をご覧下さい。

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1期治療において咬合平面と咬合高径を適正化し、犬歯の萌出スペースを確保しています。その後はご覧のように自然に安定した位置に下顎が誘導されしっかりした咬合が作られていきます。

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1期治療において咬合平面と咬合高径を適正化し、犬歯の萌出スペースを確保しています。その後はご覧のように自然に安定した位置に下顎が誘導されしっかりした咬合が作られていきます。

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1期治療後に後続永久歯が萌出して、口腔周囲筋のバランスがとれた位置に歯が事前に配列されていく様子をご覧下さい。

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