矯正治療後の後戻りを考慮したオーバーコレクションについて【album 302】
今回は、前歯の歯並びと出っ歯を気にして来院した小学校2年生の症例を通して、小児矯正におけるオーバーコレクションについて考えたいと思います。矯正治療後に起こる現象として後戻りがあります。特に過蓋咬合や開咬の症例では考慮に入れる必要があると思われます。その為、咬み合わせが深すぎる過蓋咬合の症例では、治療終了後に丁度良いかみ合わせの深さにするとあっという間に咬み合わせが再び深くなってしまう傾向があります。また過蓋咬合とは反対に咬み合わせが浅すぎて前歯がかみ合わない開咬の治療後にも再び咬み合わせが浅くなる傾向があります。その為過蓋咬合症例においては、丁度良い咬み合わせより故意に浅めに咬み合わせを仕上げ、開咬の症例では理想的な咬み合わせより深めにして治療を仕上げる必要があります。そのような過度の治療をオーバーコレクションと言います。予め後戻りを想定して過度に仕上げるオーバーコレクションは、長期的に安定した咬み合わせを求めるためにはとても大切です。
今回の症例の主な矯正学的な問題点は、
①深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)
②下顎後退に伴う相対的な上顎前突
③歯の大きさに対して顎の大きさが小さい(叢生)
です。
そこで、1期治療においては咬合高径・咬合平面の適正化を行い深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)と後退した下顎の前方誘導を行いました。その後は更なるオーバーコレクションを期待して筋機能矯正装置(トレーナーシステム)を用いています。
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過蓋咬合、上顎前突を改善する為に切端咬合近くまでオーバーコレクションを行っています。治療終了後には後戻りで適切な咬み合わせの深さと下顎の位置に変化していきます。
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過蓋咬合、上顎前突を改善する為に切端咬合近くまでオーバーコレクションを行っています。治療終了後には後戻りで適切な咬み合わせの深さと下顎の位置に変化していきます。
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過蓋咬合、上顎前突を改善する為に切端咬合近くまでオーバーコレクションを行っています。治療終了後には後戻りで適切な咬み合わせの深さと下顎の位置に変化していきます。
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全ての永久歯が綺麗に配列できるように歯槽骨形態修正を行って顎を大きく拡大しています。その後、筋機能矯正装置を用いて口腔周囲筋とのバランスを考慮した位置に再配列するように咬合誘導・咬合育成を行いました。矯正治療では、後戻りを考慮して安定した咬み合わせにするためにオーバーコレクションすることはとても大切です。
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全ての永久歯が綺麗に配列できるように歯槽骨形態修正を行って顎を大きく拡大しています。その後、筋機能矯正装置を用いて口腔周囲筋とのバランスを考慮した位置に再配列するように咬合誘導・咬合育成を行いました。矯正治療では、後戻りを考慮して安定した咬み合わせにするためにオーバーコレクションすることはとても大切です。
<参考>