出っ歯(上顎前突)を非抜歯で改善する為に【album 301】

出っ歯(上顎前突)には、骨格的な上顎骨の過成長によるものと下顎骨の後退による相対的なものがあります。そして、骨格分析してみると日本人の出っ歯(上顎前突)の多くが相対的な出っ歯である場合が多いのです。骨格的な過成長によるものは抜歯矯正と外科的な矯正(顎切り)が適応になる恐れがありますが、上顎骨の成長が標準的または劣成長で下顎が後退(顎なし顔貌)のために相対的に出っ歯(上顎前突)なっている場合の治療法は非抜歯矯正治療で行うべきと考えています。何故なら、正しくないのは上顎前歯の位置ではなく下顎の前歯の後退した位置だからです。出っ歯を治すために前方成長が悪い上顎の歯を抜歯して治療するやり方は悪くない上顎前歯の位置を後方に押し込め上顎歯列のアーチの大きさを小さくし舌を後方に押し込め結果的に気道を狭め口呼吸を誘発したり睡眠の質を低下させる恐れがあるからです。当院では、矯正治療をする場合歯並びと口腔周囲筋のバランスを整え更に鼻呼吸の確立を目指しています。口呼吸は色々な全身の慢性疾患との関連があり百害あって一利無しと思われます。矯正治療により審美的な美しさを求めることは勿論ですが、健康増進のためにもとても大切と考えています。
それでは実際の非抜歯治療による出っ歯(上顎前突)の治療をご覧下さい。

<補足>

下顎の位置と咬合平面・咬合高径の関連について下記の記事を参考にして下さい。

 

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骨格分析をしてみるとかなりの出っ歯ですが、上顎骨の過成長は認められず下顎の位置が後退していることによる相対的な出っ歯であることが分かりました。そこで、下顎の前方成長を促すために奥歯の高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化しました。その事により下顎が徐々に前方に成長発育してきます。下顎の位置と咬合平面は関連が密接であると考えます。特に下顎骨の成長発育が見込める小児矯正において、咬合平面と咬合高径を適正化する事により下顎の位置をコントロールする咬合誘導・咬合育成法はとても大切で意義深いと思われます。

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骨格分析をしてみるとかなりの出っ歯ですが、上顎骨の過成長は認められず下顎の位置が後退していることによる相対的な出っ歯であることが分かりました。そこで、下顎の前方成長を促すために奥歯の高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化しました。その事により下顎が徐々に前方に成長発育してきます。下顎の位置と咬合平面は関連が密接であると考えます。特に下顎骨の成長発育が見込める小児矯正において、咬合平面と咬合高径を適正化する事により下顎の位置をコントロールする咬合誘導・咬合育成法はとても大切で意義深いと思われます。

<参考>

過去の症例はこちら

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