上顎前突および過蓋咬合の矯正治療における咬合平面と咬合高径の適正化【album 313】

当院では、下顎の位置を変えるために奥歯のかみ合わせ(咬合平面)と奥歯の高さ(咬合高径)を適正化する治療を行っています。反対咬合の場合は下顎の位置を後退させ、上顎前突の場合は下顎の位置を前方に変え顎関節の正常な発育を促す事が可能です。しかし、顎骨の成長発育が終了している成人の矯正治療では、咬合平面と咬合高径の適正化を行ってもその効果は限定的なものになります。従って、非抜歯で矯正治療を完結する為に出来るだけ早期に矯正治療を開始することが望ましいと考えます。

咬合平面の適正化・・・下顎の運動路(顆路)に対して奥歯のかみ合わせ(咬合平面)が急傾斜であるために、奥歯に咬頭干渉を起こしやすい状態となって下顎の前方成長と顎関節の正常な発育が阻害されています。そこで咬合平面を適正化して顆路に対する咬合平面の傾斜角を適正化しています。その事により下顎と顎関節の成長発育が促され出っ歯(上顎前突)を非抜歯で改善する事が出来ました。

奥歯の高さ(咬合高径)が低く顎関節が圧迫され咬み合わせが深すぎます。そこで咬合高径を適正化して顎関節の成長発育並びに下顎の前方成長を促す事に合いました。この事により上顎前突と過蓋咬合を改善する事が出来ました。

上顎前歯を圧下して奥歯のかみ合わせ(咬合平面)と奥歯の高さ(咬合高径)を適正化する治療により、非抜歯で上顎前突並び過蓋咬合を改善する事が出来ました。

それでは出っ歯を気にして来院した小学校3年生の実際の治療経過をご覧下さい。

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咬合高径並び咬合平面の適正化により下顎と顎関節の成長発育を促し上顎前突並び過蓋咬合を改善しました。

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咬合高径並び咬合平面の適正化により下顎と顎関節の成長発育を促し上顎前突並び過蓋咬合を改善しました。

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咬合高径並び咬合平面の適正化により下顎と顎関節の成長発育を促し上顎前突並び過蓋咬合を改善しました。

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咬合高径並び咬合平面の適正化により下顎と顎関節の成長発育を促し上顎前突並び過蓋咬合を改善しました。

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咬合高径並び咬合平面の適正化により下顎と顎関節の成長発育を促し上顎前突並び過蓋咬合を改善しました。

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上顎の大きさが小さいため舌の位置が正しくありません。舌が上の前歯の後ろのスポットにしっかり位置し舌が口蓋に吸い付くように位置できるように歯槽骨形態修正を行ってガムトレーニングを行いました。この事により習慣性の口呼吸から鼻呼吸に変換することができました。その結果、いびきが改善し睡眠の質を向上させることが出来ました。その後ワイヤー矯正により奥歯を後方移動して咬合平面並び咬合高径を適正化しました。

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上顎同様に顎の大きさを広げるために取り外しの拡大床で歯槽骨形態修正を行いました。その後、ワイヤー矯正で歯並びを改善しました。

 

<参考>

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