上顎側切歯の2歯先欠症例の対処法について【album 318】
上顎の両側の側切歯が先天的欠損の場合の対処法について考えてみたいと思います。このケースでは下顎には先欠がなく全ての永久歯がありますので、このまま上の隙間を閉鎖すると反対の咬み合わせになってしまいます。理想的には上顎側切歯の欠損部位のスペースを空けて矯正治療後に2本インプラントを追加することにより正常な咬合を構築出来ますが、その為には費用がかなり必要となります。また、上顎の歯の本数に合わせるために下顎の前歯を2本抜歯して咬み合わせを構築する方法もありますが、健全歯を抜歯することは勿体ないばかりか矯正の治療期間もかなり必要となります。そこで、今回は上顎のスペースを全て閉じて小さくなった上顎の歯列に合わせて反対咬合にならないように下顎の前歯を舌側に移動して下顎の位置を後退させ咬合を構築することに致しました。その為には、奥歯のかみ合わせ(咬合平面)と奥歯の高さ(咬合高径)を適正化して下顎の位置を後退させる事が必要となります。それでは実際の治療をご覧下さい。
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ワイヤー矯正治療により下顎が後退するように咬合平面と咬合高径を適正化して、上顎の隙間を全て無くし咬合を構築しました。
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ワイヤー矯正治療により下顎が後退するように咬合平面と咬合高径を適正化して、上顎の隙間を全て無くし咬合を構築しました。
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下顎は奥歯の咬合高径を高くして後方回転させ咬み合わせを構築しています。
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咬合平面と咬合高径を適正化して反対咬合にならないように下顎の位置を調整しています。
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咬合平面と咬合高径を適正化して反対咬合にならないように下顎の位置を調整しています。
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咬合平面と咬合高径を適正化して反対咬合にならないように下顎の位置を調整しています。
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咬合平面と咬合高径を適正化して反対咬合にならないように下顎の位置を調整しています。
<参考>