顎偏位改善のための咬合高径の適正化について【album 320】
photo 1807
上記の写真をご覧下さい。下顎の正中の位置が上顎の正中の位置に対して2ミリ程左にずれています。この様な不正咬合を顎偏位と言います。一般的には、下顎は奥歯の高さが低い方へシフトする傾向があります。そこで顎偏位を改善する為に左側の奥歯の高さ(咬合高径)を適正化しました。
今回は、前歯の歯並びを気にして来院した小学校2年生の患者さんの症例です。
改善すべき主な不正咬合は
①顎偏位(下顎が左に2ミリほどシフト)
②過蓋咬合(咬み合わせが深すぎる)
③上顎の前歯が舌側に倒れているために下顎の動きが制限され顎関節に過剰な負担がかかり正常な発育が出来ない(Ⅱ級Ⅱ類)。
④上下顎共に顎の大きさが小さいため永久歯の犬歯の萌出スペースが足りないので八重歯になる恐れがある。
です。
それでは当院で実際に行った1期治療の経過を見て下さい。
photo 1808
左右の咬合高径に差異が認められますので、左側の咬合高径を挙げることにより下顎を右側にシフトさせ正中を合わせました。また過蓋咬合を改善する為に咬合高径を適正化しています。
photo 1809
咬み合わせが深すぎて下顎の動きが制限されています。このままでは顎関節に過剰な負担が加わり続け正常な顎関節の発育を阻害するばかりではなく顎関節症になる恐れがあります。舌側に倒れた前歯の歯軸を修正して、奥歯の咬合高径・咬合平面を適正化する事により下顎の位置を適正な位置へ誘導しています。
photo 1810
咬み合わせが深すぎて下顎の動きが制限されています。このままでは顎関節に過剰な負担が加わり続け正常な顎関節の発育を阻害するばかりではなく顎関節症になる恐れがあります。舌側に倒れた前歯の歯軸を修正して、奥歯の咬合高径・咬合平面を適正化する事により下顎の位置を適正な位置へ誘導しています。
photo 1811
咬合平面・咬合高径を適正化して、下顎を前方に誘導する事により顎関節の負担を軽減して下顎の前方発育を促しています。
photo 1812
咬合平面・咬合高径を適正化して、下顎を前方に誘導する事により顎関節の負担を軽減して下顎の前方発育を促しています。
photo 1813
永久歯の犬歯の萌出スペースが足りませんので、拡大床で顎を広げてからワイヤー矯正にて犬歯のスペーツを創り出しています。
photo 1814
上顎の拡大に合わせて下顎も拡大床で歯槽骨の形態修正を行いました。犬歯の萌出スペースを創り出す事により八重歯を回避することが出来ました。
<参考>