小児矯正で重度の過蓋咬合・上顎前突を咬合平面と咬合高径の最適化で改善【album 325】
成長発育期の小児は、早期に矯正治療を開始して適切な咬合誘導・咬合育成を施すと最小限の矯正介入によりリスクを少なくして改善出来る可能性があります。今回は、すきっ歯と出っ歯を気にして来院した小学校2年生の症例を通して重度の上顎前突と過蓋咬合を改善する方法について考えてみたいと思います。過蓋咬合を根本的に改善する為には、顎骨と顎関節が成長発育している小児の時期に開始することが大切です。勿論、成長発育が終了した成人においても過蓋咬合・上顎前突は改善出来ますが、あくまで対処法的な改善に過ぎません。当院では、出来るだけ早期に矯正治療を開始することにより過蓋咬合・上顎前突を根本より改善する事が大切である考えています。その為には、上顎前突と重度の出っ歯(上顎前突)と深すぎる咬み合わせ(過蓋咬合)を奥歯のかみ合わせ(咬合平面)と奥歯の高さ(咬合高径)を適正化する事により、下顎と顎関節の正常な成長発育を促す事が治療のポイントとなります。過蓋咬合・上顎前突を放置すると将来顎関節症を発症する恐れがあります。小児矯正において、適切な咬合誘導・咬合育成はとても大切です。
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過蓋咬合・上顎前突を咬合高径並びに咬合平面を適正化する事により、顎骨と顎関節の正常な発育を促し改善しました。
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過蓋咬合・上顎前突を咬合高径並びに咬合平面を適正化する事により、顎骨と顎関節の正常な発育を促し改善しました。
それでは,実際の治療経過をご覧下さい。
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上顎の部分的なワイヤー矯正のみで咬合高径・咬合平面を適正化して下顎と顎関節の正常な発育を促し重度の過蓋咬合と上顎前突を改善しました。
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上顎の部分的なワイヤー矯正のみで咬合高径・咬合平面を適正化して下顎と顎関節の正常な発育を促し重度の過蓋咬合と上顎前突を改善しました。
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上顎の部分的なワイヤー矯正のみで咬合高径・咬合平面を適正化して下顎と顎関節の正常な発育を促し重度の過蓋咬合と上顎前突を改善しました。
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上顎の部分的なワイヤー矯正のみで咬合高径・咬合平面を適正化して下顎と顎関節の正常な発育を促し重度の過蓋咬合と上顎前突を改善しました。
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上顎の部分的なワイヤー矯正のみで咬合高径・咬合平面を適正化して下顎と顎関節の正常な発育を促し重度の過蓋咬合と上顎前突を改善しました。
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上顎の大きさが小さいのでとりはずし式の拡大床で顎の大きさを広げました。この事により舌の挙上訓練をすることで舌が正しい位置(スポット)に容易に誘導することが出来ます。舌の位置は喉の奥の気道を確保する上でとても大切です。舌が沈下して後方にあると気道が狭くなり口呼吸の原因となります。当院では、矯正治療により出来るだけ口呼吸を改善し鼻呼吸に転換できるように指導しています。この事により睡眠の質が向上し、健康増進に繋がります。口呼吸は万病の元と言われています。
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上顎の咬合平面・咬合高径の適正化により下顎はMFT(口腔筋機能療法)のみで、口腔周囲筋のバランスがとれた位置に自然に配列されました。
<参考>