上の前歯(側切歯)が変なところからねじれて出た来た小学校4年生 album 197

今回の症例は、上の前歯(側切歯)が変なところからねじれて出た来た小学校4年生の小児です。
矯正学的問題点は、
①上顎の大きさに対して永久歯の前歯の大きさがアンバランス(ディスクレパンシー)
②前歯のかみ合わせが反対(右側側切歯交叉咬合)
③前歯のかみ合わせが深すぎる(過蓋咬合)
④出っ歯(下顎の後退を伴う上顎前突)
⑤口呼吸が見られ舌の位置が低位で、口腔の筋肉のバランスが崩れている
等です。
治療方針は
①習慣性の口呼吸が認められ舌が後下方に沈下している為、口腔の筋肉のバランスが崩れ上顎の歯列の発育が促されないと考えられました。上顎のアーチが狭いため舌の正しい位置に誘導することは難しいと考えられましたので、拡大床により歯槽骨の形態修正を行い上顎を大きくして舌を挙げるトレーニングを行うことにしました(口腔筋機能療法)。
②ワイヤー矯正で前歯部の凸凹と反対のかみ合わせを改善し、更に奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化して下顎の成長発育を誘導する。
それでは実際の治療経過をご覧下さい。

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

「顎が小さくて歯が並ばない時の対処法」(クリックHere))

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先ず、舌を正しい位置に導く為に上顎を拡大床で広げて口腔筋機能療法(MFT)を行いました。
その後、凸凹な前歯のかみ合わせと右側側切歯の交叉咬合を改善するため2×4システムのワイヤー矯正治療を行いました。

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ワイヤー矯正治療で奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化する事により、後方に押し込められた下顎を前方に適応させることが出来ました。

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ワイヤー矯正治療で奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化する事により、後方に押し込められた下顎を前方に適応させることが出来ました。

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ワイヤー矯正治療で奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化する事により、後方に押し込められた下顎を前方に適応させることが出来ました。

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ワイヤー矯正治療で奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化する事により、後方に押し込められた下顎を前方に適応させることが出来ました。

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前歯の凸凹なかみ合わせを整え、深すぎるかみ合わせ(交叉咬合)を改善出来ました。また、左右の咬合平面の歪みも改善する事が出来ました。今後は、ブラケットを外して筋機能矯正装置(トレーナーシステム)を使用して咬合が安定するまで咬合誘導・咬合育成を続けていきます。

 

<補足>
矯正治療には、いくつかのリスクと副作用が有ります。
矯正治療をお考えの方は、下記の記事をご参照ください。
「矯正歯科治療で生じうるリスクや副作用について」(クリックHere)

過去の症例はこちら

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