子供の矯正歯科治療で安定したかみ合わを得るには筋トレが大切 album 213

長期に安定したかみ合わせを得るには、歯をキレイに並べるだけでは難しいと考えています。歯列の安定には口腔周囲筋と舌の筋肉の絶妙なバランスが大切です。前歯は僅か1.7グラムほどの力が持続的に加わるだけで動いてしまいます。それに対して下唇の筋肉は100~300グラムの力があり、舌の筋肉は500グラム以上の力があるのです。したがって、ワイヤーで強制的に並べられた歯並びは筋肉のバランスが保たれた位置に配列されなければあっという間に崩れてしまいます(矯正治療後の後戻り)。当院では、乳歯と永久歯が混在している時に出来るだけ早期に1期治療を行い、その後全ての乳歯が永久歯に生えかわるまでの間、筋機能矯正装置(トレーナーシステム)を用いて強制的に配列された歯並びを安定させ、更に機能的で噛みやすくする為に筋肉のバランスを考慮して歯並びを誘導再配列するようにしています。その為には、口腔周囲筋の筋トレは欠かせません。舌・唇・頬などの筋肉を鍛え、正しい発音・噛み方・飲み込み方をトレーニングするMFT(筋機能療法)も併用して行っています。
それでは実際の治療をご覧下さい。

前歯の歯並びを気にして来院した7歳の小児です。
矯正学的問題点は
①叢生・・・顎の大きさが小さく歯が並ばない
②すきっ歯
③前歯の捻転
④出っ歯
⑤八重歯になる可能性が高い
以上の問題点を解決するために、顎の大きさを広げ奥歯のかみ合わせの高さ(咬合高径)と奥歯のかみ合わせ(咬合平面)を適正化する1期治療を行い、その後継続して筋機能矯正装置(トレーナーシステム)で筋肉のバランスが取れた位置に歯を再配列して安定して機能的な歯並びを作り上げました。
治療前後の写真をご覧下さい。

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左上の犬歯が八重歯になりそうになりましたが、筋機能矯正装置の筋トレで改善しました。

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咬合平面を適正化する事により、下顎が前方に発育して安定なかみ合わせになる様子をご覧下さい。

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咬合平面を適正化する事により、下顎が前方に発育して安定なかみ合わせになる様子をご覧下さい。
左上の八重歯が自然に改善して行きます。

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下顎が前方に発育して、出っ歯が改善して行く様子をご覧下さい。

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下顎が前方に発育して、出っ歯が改善して行く様子をご覧下さい。

photo 1137

舌が収まるだけのスペースが口蓋に足りません。顎を拡大して舌を揚げるトレーニング(筋トレ)をしています。筋肉のバランスが取れた位置へ歯が移動して行く様子をご覧下さい。

photo 1138

筋肉のバランスが取れた位置へ歯が移動して、美しい均整の取れたアーチが出来ました。筋トレはとても大切です。

 

 

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

過去の症例はこちら

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