成人矯正における筋機能矯正装置の矯正力について【album 309】
上下顎の成長発育が期待出来ない成人矯正においても筋機能校正装置を用いた治療である程度までなら歯並びの改善が期待出来ます。今回は、出っ歯を気にして来院した成人の治療における筋機能矯正装置の歯列矯正効果について検証してみたいと思います。
<参考>
筋機能矯正装置(トレーナーシステム)を用いた咬合誘導・咬合育成について
<結論>
オーバージェット、顎偏位、叢生の改善はある程度認められました。但し、オーバーバイトの改善は認められませんでした。筋機能矯正装置は、顎骨の成長発育が期待出来る小児においてはかなりの効果は期待出来ますが、成長発育が終わった成人においては、歯槽骨形態修正効果によってある程度までなら出っ歯(上顎前突)の改善は期待出来る。
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下顎が後退した上顎前突です。約5年間におよび筋機能矯正装置を使用して頂きました。ある程度のオーバージェットの改善が見られました。上顎前歯の歯軸も大分舌側に直立してきました。
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下顎が後退した上顎前突です。約5年間におよび筋機能矯正装置を使用して頂きました。ある程度のオーバージェットの改善が見られました。上顎前歯の歯軸も大分舌側に直立してきました。
photo 1740
長期の筋機能矯正装置の使用によりある程度歯槽骨形態修正が行われ、歯列のアーチの形態が改善され前歯部が舌側に凹みました。
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下顎の前歯部にかなりの叢生が見られます。根気強く筋機能矯正装置を使用する事により歯槽骨が形態修正され歯列が拡大し改善が見られました。
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顎偏位が見られ下顎が右に5ミリほどずれています。長期間の筋機能矯正装置の使用により顎偏位の改善が見らました。オーバージェットはある程度改善しましたが、オーバーバイトの改善は見られませんでした。
<参考>