八重歯を予防する取り組み album 201

乳歯は、一般的に6歳前後から12歳くらいまでに永久歯へと変わります。最初に下の前歯が抜けて永久歯が萌出し、ほぼ同時期に「6歳臼歯」と呼ばれる奥歯の「第1大臼歯」が萌出します。この時期に下の前歯の歯並びが心配で来院する小児の患者さん多いと思います。下顎の永久歯は前から奥へ順番に生えかわることが一般的です。乳歯と永久歯が混在するこの時期に行う小児矯正を1期治療と言います。1期治療で下の前歯4本が綺麗に並んでもその後に大きな問題が生じてきます。それは下の永久歯の犬歯が並ぶスペースが足りないと八重歯になってしまうと言う事です。この八重歯を放置しておくと全ての乳歯が生え代わり永久歯が揃ってから行う2期治療をしなければならなくなります。2期治療は成人矯正と同じやり方になりますので費用も高額となります。また、あまりにも犬歯のスペースが足りない場合は抜歯矯正の必要性が出てきます。健康な永久歯を抜歯する事は出来れば避けたいと考えています。そこで当院ではなるべく抜歯をしない非抜歯矯正治療を行うために、1期治療で奥歯を後方に移動して永久歯の犬歯のスペースを十分に確保するようにしています。それでは実際の治療をご覧下さい。

<参考>

「顎が小さくて歯が並ばない時の対処法」(クリックHere))

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小学校2年生の小児です。全ての永久歯を非抜歯で並べるには顎の大きさが足りません。拡大床で顎を広げワイヤー矯正で前歯の歯並びを整えました。その後、永久歯の犬歯の萌出スペースを確保する為に奥歯を後方に移動しました。この処置により八重歯を回避することが出来ました。

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小学校の5年生の時に来院したときには既に八重歯の状態となっていました。抜歯矯正を避けるためにワイヤ—矯正で奥歯を後方に移動して八重歯を改善しました。

<参考>

「矯正症例集閲覧に当たって」(クリックHere)

過去の症例はこちら

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