「矯正治療は何歳で始めた方が良いですか?」とよく質問されます。そんな時は、「不正咬合に気が付いたとき」と答えます。
小児歯科矯正は主に乳歯と永久歯が混在する混合歯列期に行う1期治療と全ての乳歯が抜け代わり全て永久歯の状態になってから行う2期治療に別れます。
それでは永久歯が一本も萌出していない乳歯列の時は様子を見るだけで良いのでしょうか?
歯並びと顎の大きさを左右する要因としては遺伝的な要素もありますが、異常な嚥下癖や習慣的な口呼吸による低位舌の影響により歯列の内外の筋肉のバランスの不均衡が大きく影響していることがあります。
従って、ワイヤー矯正等の本格的な矯正治療が出来ない永久歯が萌出する前の乳歯列の小児において、口を閉じる為に必要な口腔周囲筋のトレーニング(リップシールドの確保)、舌を挙げる筋肉を鍛えるトレーニング、異常嚥下の改善等々の口腔筋機能療法(MFT)をしっかり行い、筋肉のバランスを整える事によって顎を大きく発育させるさせる事はとても意義があることだと考えています。
それでは下の乳前歯が抜けて後続永久歯の前歯が凸凹に出てきた事に気が付き、小児矯正歯科治療(1期治療)をスタートした小児の症例をご覧下さい。
<参考>
子供の矯正治療をスタートする目安 その 1
「生え代わりの時期が来ても、上顎の乳前歯の間に隙間(発育空隙)がない時」
(クリックHere)
子供の矯正治療をスタートする目安 その 2
「不正咬合に気が付いたとき」
(クリックHere)
なぜ歯並びを治した方が良いの?
歯並びを治すと色々と良いことが・・・(矯正治療のメリット)
(クリックHere)
歯並びが悪い(不正咬合)とは?
不正咬合の種類と問題点
(クリックHere)
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顎の大きさを拡大床で広げて、永久歯の前歯が並ぶ為のスペースを確保し前歯を配列しました。
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顎の大きさを拡大床で広げて、永久歯の前歯が並ぶ為のスペースを確保し前歯を配列しました。
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顎の大きさを拡大床で広げて永久歯の前歯が並ぶ為のスペースを確保した後、ワイヤー矯正で歯並びを整えました。また、八重歯にならないように犬歯の萌出スペースを奥歯を後方移動することで確保しています。
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顎の大きさを拡大床で広げて永久歯の前歯が並ぶ為のスペースを確保した後、ワイヤー矯正で歯並びを整えました。また、八重歯にならないように犬歯の萌出スペースを奥歯を後方移動することで確保しています。
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顎の大きさを拡大床で広げて、永久歯の前歯が並ぶ為のスペースを確保し前歯を配列しました。
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顎の大きさを拡大床で広げて永久歯の前歯が並ぶ為のスペースを確保してから、筋機能矯正装置(トレーナーシステム)で筋肉の力で顎を広げ歯を並べていきました。下顎は八重歯を回避することが出来ました。この後、上の犬歯が収まるまでトレーナーシステムを使用していきます。